コラムNo.14:みんなが幸せに暮らせる距離感「三世代同居」のポイント

2016年4月から、三世代同居促進のためのリフォーム減税(※)が行われることになりました。いまや共働きも多い子育て世代にとっては、両親に子どもを見てもらえるメリットがあり、両親にとっては子どもと孫がそばにいる幸せと安心を感じられます。今回は、同居のためのリフォームのコツについてまとめました。
※国土交通省 http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000028.html

三世代同居が今注目される理由

厚生労働省の人口動態統計月報年計によると、平成26年の第一子出産年齢の平均は30.6歳だそうです。この母親となった年齢層が産まれた頃、昭和60年の平均は26.7歳で、出産年齢は年々上昇傾向にあります。子育ての年齢が上がるということは、その後に控える親の介護との間隔が狭くなっているということ。ひと昔前は、子育てが一段落してから親の介護が始まっていたのが、子育ての後半と重なることも多くなっています。それにともない、注目されているのが三世代同居(二世帯)住宅です。

どこを共用にする?

二世帯住宅でよく耳にするのが、夫か妻どちらかの実家をリフォームして同居するというパターンです。もとは1階にキッチンなどの水まわりがあり、2階は居室のみという一般的な一戸建て。親世帯にとっては階段の上り下りがだんだん大変になるため、2階は子世帯用に新しく水まわりを設ける、というケースが多いようです。リフォームにあわせて、親世帯もバリアフリーにしたり、老後のために手を入れることがほとんど。

ここで出てくるのが、スペースの問題。十分なスペースがある場合はいいのですが、もとは核家族用の一戸建てという場合は、2階にキッチンやお風呂まで作ってしまうと家族がくつろぐための場所があまりとれなくなってしまいます。水まわりの他に、リビングや寝室、収納が必要ですし、子どもが大きくなってきたら、部屋を分ける必要も生じてきます。

家族が快適に暮らせる居住スペースを確保するために、親世帯と子世帯でどこかを共用にするのもいいでしょう。どの部分を共用にするかは、それぞれの家族のライフスタイルや、両親との関係によっても変わってきます。

水まわりを共用にした場合

水まわりの設備で、もっとも場所をとるもののひとつであるお風呂。給水・排水の工事も比較的大がかりになるため、お風呂は1階の親世帯のものを共用する、というご家庭も多いようです。とは言え、頻繁にシャワーを使いたい夏場や、お仕事などで帰りが遅くなった場合は気を遣うもの。そういった場合、2階子世帯にはシャワー室のみを設置し、ゆっくりお風呂に浸かりたいときは1階親世帯のお風呂を使う、というリフォームも可能です。シャワー室があると子どもがまだ小さいときも、産湯を使うために階段の上り下りをしなくて済むのがいいですね。

次に、キッチンを共用する場合です。親世帯との距離が近く、夕食を共にするのが習慣になっているのであれば、キッチンの共用もスムーズです。メインとなるキッチンをLDも合わせて大家族のだんらん用にリフォームするやり方もあります。具体的には、アイランドキッチンや対面型キッチンでスペースを広くとり、2人で効率的に動けるキッチンを中心に、LDKも広げます。もとの間取りは台所、ダイニング、リビングと細切れになっていることも多いので、ここをひとつながりにして、日当たりのよい場所にお家の主役としてたっぷりとスペースをとるとよいでしょう。おじいちゃんおばあちゃん、パパとママ、子どもたちがにぎやかに、楽しく暮らす家のイメージです。

子世帯が夫・妻ともにフルタイムで働いていて忙しい場合は、子世帯にはミニキッチンを設けると、慌ただしい昼食や深夜に帰宅した後の夜食などに便利です。
シャワー室のみ、ミニキッチンのみの増設も、他にメインの設備がある場合はリフォーム減税の対象となります。

分離型にする場合も

もちろん、お風呂やキッチンも全て別々の、分離型二世帯住宅を望まれる方もいるでしょう。生活のリズムが違う二世帯同居は、それぞれが独立している方が、いい関係を築けるというのもまた真実であると思います。スペースの問題は、ロフトなどの縦の動線を利用したり、廊下などを取り込んで効率よく間取りを組み直すことで解消できる場合もあります。都心の二世帯住宅の施工に慣れていたり、スペース利用の工夫が得意なリフォーム会社や工務店を探して、相談してみるとよいでしょう。

完全分離型で、玄関も別々に設置する場合も、どこか1カ所にはお互いの気配が分かる場所を設けておくと安心です。たとえば玄関ポーチで子どもたちが「いってきます」「ただいま」を言うと親世帯のキッチンに聞こえるように窓を設けたり、ウッドデッキで遊ぶ姿が見えるようにするのもいいですね。常に存在を意識するのではなく、節目節目で声をかけ合えれば、よい関係が築いていけるのではないでしょうか。


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